「物理のエッセンス」を使うべき人と効率の良い勉強法の全て

東大塾長の山田です。

あなたは「物理のエッセンス」を知っている、もしくは使っているでしょうか?あるいは「存在は知っているけど、使おうか検討中」でしょうか?

物理の勉強はじめは
「この参考書でいいのかな…?」
「本当に理解できているんだろうか…?」
など、いろいろと不安になることがあると思います。

私自身は独学でこの「物理のエッセンス」を勉強し、これだけでセンター試験満点まで到達できました。東大の物理が解けるまでのレベルアップにおいても、この参考書のおかげで盤石な基礎力ができたと感じています。

この記事では、受験物理参考書の王者である「物理のエッセンス」について、徹底解剖しています。難易度や使い方、効率的な勉強方法まで網羅しているのでぜひ参考にしてください。

1 「物理のエッセンス」とは

まずは「物理のエッセンス」とはどのような参考書なのかを解説していきます。

1.1 参考書内部はこんな構成になっている

参考書の内部構成は以下のようになっています。

 

各部分の内容や特徴はこんな感じです。

  1. 導入解説
    • どんな現象を扱うのか、平易な文章で説明してくれています。直観的な理解をサポートするための図も載っています。
  2. 解法の提示
    • その分野の問題を解くときの「手順」を簡潔にまとめてくれています。この手順でやれば、演習問題は普通に片付きます。
  3. 解法についての解説
    • いきなり「この手順で解きますよ」と言われても理解できません。なので、扱う物理現象について、本質的な部分を説明し、なぜそのように解くのかの解説をしてくれています。
  4. 例題と解説
    • 具体的な例題を用いて、公式の使い方や実際にどうやって解くのか(解法)を説明しています。
  5. 「Miss」、「ちょっと一言」、「High」、「Q&A」、「知っておくとトク」
    • 「Miss」…多くの人が間違えやすいポイントを説明しています。出題側が狙うポイントでもあります。
    • 「ちょっと一言」…ちょっとした注意事項や補足。いろんなパターンの問題を解くことで、その言わんとすることが分かってきます。
    • 「High」…レベルを上げて抽象的な解説をしている部分です。後に入試問題に取り組むときに効力を発揮します。
    • 「Q&A」…筆者が実際に奥の生徒から受けてきた質問を対話形式で取り上げています。ここにも本質的な理解のタネがつまっています。
    • 「知っておくとトク」…問題を解く上で有利になる知識です。解法パターンをさらに発展させたものです。
  6. 演習問題
    • 本質的な理解を深めるための問題演習です。まさにエッセンス(本質)です。

さすが王道と呼ばれる参考書だけあって、「これ読んでおけばOKでしょ」といえる完成度を誇っています。

1.2 「物理のエッセンス」の難易度やレベル感について

物理のエッセンスの難易度やレベル感ですが、「初心者~センター試験満点レベル」と考えてください。

物理をまだ勉強したことのない人でも分かるように構成されています。事実、私は高2のときエッセンスを始めたのですが、教科書を読まずエッセンスだけで勉強していました。

また、エッセンスを仕上げたうえでセンター対策本などをやれば、センター満点レベルまで到達できます。詳細なやり方は後述します。

1.3 「物理のエッセンス」に取り組むべき人とは?

センター試験で9割を超えている人はやる必要は無いですが、それ以外の人は全員取り組んだ方が良いです!

もっと具体的にいうと

  • まだ物理を勉強したことがない人
  • 学校で物理の授業が始まった高校1年生or2年生
  • 学校で配られる問題集に苦戦している人

などは、最初から物理のエッセンスで勉強した方がスムーズにいきます。

1.4 解説が微妙?!独学は可能なのか?

物理のエッセンスに対して「解説が少ない。不親切。」という批判があるようなのですが、人によってはそう感じてしまうのかもしれません。ただ、物理のエッセンスをマスターすれば物理の磐石な基礎力が身に付きますし、センター試験での高得点も狙えます。

かならずマスターしておきたい参考書なので、ウチの塾生には基礎事項からすべての演習問題の解説まで私が授業しています。

2 「物理のエッセンス」の効率的な勉強法について

ここでは、独学を想定して、効率的な勉強をするための知識をお話ししていきます。 

2.1 必ず「順番に・全ての」文章を読むこと

文字どおりなのですが、本文は「順番に」「すべての文章を」読みましょう。

というのも、話の流れや、例題、演習問題の順序が考慮されているからです。順番通りやることで最大効果の勉強ができます。これは物理を勉強し終えたから分かるのですが、「この問題をやった上で、間違えやすいポイントを指摘すると理解しやすい」といった構成になっているのです。

2.2 単元毎に区切ってループする(復習法)

単元ごとに区切って、その単元をマスターしてからまた次の単元へ行く、という流れでやると良いです。

例えば波動分野では
 Ⅰ.波の性質
 Ⅱ.定常波
 Ⅲ.ドップラー効果
 Ⅳ.反射と屈折
 Ⅴ.干渉
と5つの単元に分かれています。

「Ⅰ.波の性質」をマスターしてから「Ⅱ.定常波」へ行く、という流れです。

2.3 問題の解き方はすべて書いてある!

演習問題をやり、解答を確認するときの話です。「解説分かんねぇ…」となってしまった時は、その単元の「解法」と「解説」のところをもう一度読みましょう。

解説では、基本的にその解法の通りに立式しているに過ぎません。しっかり読めば必ず理解できるようになります。

3 具体的な勉強スケジュールモデル

では、勉強法に前提知識を押さえたうえで、ここからは具体的な勉強スケジュールのモデルを紹介します。

実際の計画は一日何時間かけられるのかによって変わってきますし、他の科目との兼ね合いも個々人で違います。なので、ここで紹介するモデルを自分の状況に合わせて使ってみてください。

3.1 単元内の勉強方法

まず、単元毎に区切って勉強を進めるのでしたね。その単元毎の勉強の流れです。

■単元1周目:読む、理解する、写経する

まずは本文を読んでいきます。ある程度理解したと思えるまで2度3度と読み返していきます。読む範囲は例題や演習問題も含めます。演習問題に関しては、最初は解かずに、いきなり解答を見ていいのでサクサク読み進めていきましょう(もちろん解けそうなら解いて構いません)。

の後、例題と演習問題については、解答を写経します。公式、解法を噛みしめながらノートを取っていきましょう。単元内のすべての本文と問題を読み、写経したら、また単元のはじめに戻って2周目に入ります。

■単元2周目:もう一度読む、理解する

2周目は、もう一度すべての本文と例題、問題を読み返します。「あ~そうだったなあ、こうやってと解くんだったなあ」と。なお、勉強スピードを重視したいので、2周目では写経はしなくて構いません。

■単元3周目:解けるかチェック

3周目では、例題と演習問題を解けるかどうかチェックしていきます。解けた問題には「○」、解けなかった問題には「×」をつけ、解答を理解し直しておきます。単元内の問題を一気にやりましょう。

■単元4周目:×が○になるまで反復

4周目以降は「×」の問題が解けるかどうかのチェックです。問題を読み、すぐさま立式ができて答えが出たら「○」をつけます。またダメだったら、もう一度理解し直しです。

こうして、単元内のすべての問題が「○」の状態になるまで繰り返します。

3.2 次の単元へ、そして分野毎復習

1つの単元が終わったら、次の単元も同じ要領でこなしていきます。分野内の単元がすべて終わったら、その分野を丸ごと復習します。

具体的にいうと、「例えば力学の単元をすべて終えたら、力学分野の演習問題を1からすべて解いていく」ということです。こうして「力学」「波動」「熱力学」「電磁気」「原子」の5分野をマスターしていきます。
※「原子」分野は必要な人が限られると思います。

4 「物理のエッセンス」が終わったら次にやること

エッセンスで物理の基礎力を固めた後は、何をやっていけばいいのでしょうか?

ここでは目的別に合わせて、「物理のエッセンス後のルート」を紹介します。

4.1 まずは「センター試験満点」を目指そう

志望大学によらず、全員共通でやっておきたいことが「センター試験を満点レベルに仕上げること」です。

というのも、センター物理は基本的に単問で構成されていて、各分野の典型問題や計算、知識を効率よく鍛えることができるからです。国立を受験する予定がない人でも、センター物理で実力を鍛えることをおすすめします。

具体的な勉強内容については、エッセンスで鍛えた基礎力があるので、センター物理対策問題集を一通りこなせばOKです。「短期攻略!センター物理」などがおすすめです。

その後、各予備校が題しているセンター模試の過去問で点数をチェックしましょう。

もし点数が良くなければ、再度「物理のエッセンス」や「短期攻略!センター物理」に戻って弱い部分を復習し、再度模試に挑戦。これを繰り返していき、センター物理で満点を取る実力を蓄えてください。

4.2 MARCH/中堅国立志望者は「良問の風」

センター試験満点レベルに到達した後は、志望大学に合わせたトレーニングをしましょう。

MARCHや東京理科大、あるいは中堅国立大学を志望する場合は、「良問の風」をおすすめします。

この「良問の風」は、物理のエッセンスと同じ著者が書いています。なので、公式や解法を参照する場合もスムーズで、解説の仕方も一貫性あります。要するに勉強しやすいということです。

4.3 さらなるレベルアップは「名問の森」

さらに上のレベルを目指す場合は「名問の森」をおすすめします。

この「名問の森」も物理のエッセンスと同じ方が書いています。シリーズの最上位版です。実際に解いてみて解説を読めばわかりますが、エッセンスから踏襲している「イメージを大事にしながら、基礎を積み上げて問題に対処する」という姿勢で解説がなされています。難関大の問題をさほど難しさを感じずに勉強を進めているでしょう。

4.4 物理をマスターしたい人に推奨する別ルート

最後に、物理を超得意科目にしたい人への別ルートを紹介します。それが「標準問題精講」のマスターです。

詳しくは別の記事「最短で難関大の物理を攻略するための3ステップ勉強法」をご覧ください。

5 さいごに

5.1 「物理のエッセンス」で必ず報われる

「物理のエッセンス」をマスターすることで、物理の基礎が固まります。センター物理の攻略がとてもスムーズにいくことに驚くはずです。難関大の物理対策に入った段階でも、本質的な現象理解や、物理現象がイメージできるかどうかが非常に大切です。

ぜひ「物理のエッセンス」を使って、あなたの勉強を加速させてください。

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