約数の個数の求め方を超わかりやすく説明してみた

東大塾長の山田です。
このページでは、約数の個数の求め方」について解説します

約数の求め方は、公式を覚えて理解してしまえば簡単に求めることができます
また、さいごには約数の個数を求める練習問題も用意しているので、ぜひ最後まで読んで「約数の個数の求め方」をマスターしてください!

1. 約数の個数の求め方(公式)

さっそく「約数の個数の求め方の公式」を解説します。

約数の個数の求め方の公式

自然数\( N \)を素因数分解した結果が \( N = p^a q^b r^c \cdot \cdots \) のとき,\( N \)の正の約数の個数は

\( \displaystyle \large{ \color{red}{ (a+1)(b+1)(c+1) \cdot \cdots } } (個) \)

 

2. 約数の個数の求め方の公式の解説(証明)

それでは、なぜ約数の個数が上記のような式になるのか?解説していきます。

 

例えば、200の約数の個数が何個あるか考えてみます。

200を素因数分解すると \( \displaystyle \large{ \color{red}{ 72 = 2^3 \cdot 5^2 } } \)

つまり,200は素因数2を3個,素因数5を2個もつ数といえます

よって,200の正の約数は素因数2を3個以下,素因数5を2個以下もつ数なので

  • 素因数2の掛け方は,「\( 2^0 \)」「\( 2^1 \)」「\( 2^2 \)」「\( 2^3 \)」の4通り
  • 素因数5の掛け方は,「\( 5^0 \)」「\( 5^1 \)」「\( 5^2 \)」の3通り

 

これらの組み合わせの数を考えると

 \( \large{ 4 \cdot 3 = 12 } \)通り

したがって、\( 200 (=2^3 \cdot 5^2) \) の約数の個数は12と計算で求めることができます。

 

同様に、自然数 \( N \) を素因数分解した結果が \( \color{red}{ N = p^a q^b r^c \cdot \cdots } \) であるならば、

\( N \) の正の約数は素因数 \( p \) を \( a \) 個以下、\( q \) を \( b \) 個以下、\( r \) を \( c \) 個以下、\( \cdots \)もつ数なので、

  • 素因数 \( p \) の掛け方は,「\( p^0 \)」「\( p^1 \)」「\( p^2 \)」\( \cdots \)「\( p^a \)」の \( a+1 \) 通り
  • 素因数 \( q \) の掛け方は,「\( q^0 \)」「\( q^1 \)」「\( q^2 \)」\( \cdots \)「\( q^b \)」の \( b+1 \) 通り
  • 素因数 \( r \) の掛け方は,「\( r^0 \)」「\( r^1 \)」「\( r^2 \)」\( \cdots \)「\( r^c \)」の \( c+1 \) 通り
  • \( \cdots \cdots \)

 

これらの組み合わせの数を考えると

 \( (a+1) \cdot (b+1) \cdot (c+1) \cdot \cdots \)通り

したがって、\( N = p^a q^b r^c \) の約数の個数は \( (a+1) \cdot (b+1) \cdot (c+1) \cdot \cdots \)(個) と計算で求めることができます。

 

3. 約数の個数を求める問題

それでは、具体的に約数の個数を求める問題を具体的に解いてみましょう!

例題

756の約数の個数を求めよ。

【解答】

まずは\( 756 \)を素因数分解します。

\( \displaystyle \large{ 756 = 2^\color{red}{ 2 } \cdot 3^\color{red}{ 3 } \cdot 7^\color{red}{ 1 } } \)

(ふつう「1乗」は書きませんが、わかりやすくするために表記)

 

そうしたら、約数の個数は【[各素因数の指数]\( +1 \)】の積になるので

\( \begin{align}
& (\color{red}{ 2 }+1) \cdot (\color{red}{ 3 }+1) \cdot (\color{red}{ 1 }+1) \\
\\
= & 3 \cdot 4 \cdot 2 \\
\\
= & \color{red}{ 24 (個) \cdots 【答】}
\end{align} \)

 

4. 約数の個数の求め方まとめ

約数の個数の求め方は理解できてきましたか?
わかればめちゃめちゃ簡単です!

約数の個数を求めさせる問題は、センター試験でも出題されることもある重要な問題です。

必ずマスターしておきましょうね!

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3件のコメント

45の倍数で、正の約数の個数が15個である自然数nを全て求めよ。
この解き方ってどうやるんですか?

「約数が5個」なので、(a+1)*(b+1)=15(a,bは素数)の状態である必要があります。
なので、「ゆゆる」さんの、3の4乗×5の2乗、「2025」も正しいです。ただ、この問題は「全て求めよ」と書いてありますね。「自然数nは1個とは限らない」のです。
「製の値で約数が15個」というのは、(1*15),(3*5),(5*3),(15*1)の4通りしかありません。そこで「45」は素因数分解すると(3の2乗)×(5の1乗)ですので、すでに(3×2通り)を使用しているため、(1*15)と(15*1)の2通りは消えます。
「ゆゆる」さんの(3の4乗)×(5の2乗)=「2025」は正しいですので、残りの(3の2乗)×(5の4乗)を求めると、「5625」になります。(ちなみに5625を45で割ると商は225、余りは0なので正しいです)

約数が15個ということは
a=p¹⁴もしくはp²q⁴になります

nが45の倍数なので
45=5×3²になるので
nはp²q⁴で表されます。
よって求める自然数nは
n=5²×3⁴=2025でどうでしょうか

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