【化学勉強法】ゼロからはじめて東大に受かるまでの流れ

東大塾長の山田です。

化学は努力するほど高得点が見込める科目です。
「本格的な問題になると、全然解けない…」
という人も多いかと思いますが、大丈夫です。ちゃんと方法があります。

私の場合、化学は完全独学でした。学校の授業を聞いたことなし、予備校で講座を取ったことも無し。しかし最終的には東大模試でも最高30位くらい、東大の化学も9割取ることができました。

無駄を避けて、確実に実力を高めていく化学の勉強法をお伝えします。

1 化学勉強法の大前提

まずは、化学の勉強法の大前提となるお話をします。

1.1 化学の参考書選びの注意点

まずはじめに、化学の参考書選びについて注意して欲しいことがあります。

それは、「過剰な量の問題集に取り組まないこと」です。基礎用に1冊、レベルアップ用に1冊か2冊でいいです。

というのも、5冊も7冊も参考書を用意して「よーし、これを全てやれば合格だぜ!」とかやりたくなると思うのですが、結局どれも中途半端になりがちです。ほかの科目との兼ね合いもありますからね。数多くの参考書に手を出すと、基礎固めや標準問題固めに時間がかかってしまい、得点が伸びが遅くなってしまいます。

なので、参考書は基礎固め用に1冊、レベルアップ用に1冊か2冊にします。もちろん、冊数は掲載問題数によりますが。オススメ参考書は後述します。

1.2 理論化学の攻略法

理論化学の攻略法ですが、まずは基礎用語と現象をしっかり理解します。同時に、典型的な計算問題に触れ、マスターしておきます。

「理解」とか「マスター」とか言っていますが、その基準は「人に説明できるレベル」ということです。中学生にもわかるように用語や概念を説明できるかどうか?という視点で各知識をチェックするとよいです。実際にはいちいち喋る訳にもいかないので、「説明する」作業を頭の中でやります。

「人に説明できるくらいの理解度」というのが非常に重要です。というのも、難関大の入試問題では一見高度なことを問われていうように見えて、実は基礎事項が形を変えたものが出題されているだけだからです。

1.3 無機化学の攻略法

学習初めは、とにかく反復回数を増やし、基礎事項を覚えることに徹します。「○○の製法」とか「Aの溶液ではx、yのイオンは沈殿し、zは沈殿しない」などです。無機化学は暗記科目。初めの方は細かい理論を追おうとするより、まずは暗記に徹した方が最終的な効率は良くなります。

一定レベルの暗記が済んだら、理論化学と結び付けられる知識はなるべく結び付けを行います。といってもこれは、ハイレベル問題の演習をやることで自然と実行できます。

1.4 有機化学の攻略法

「一通り暗記→思考問題」という流れでやります。基礎知識として物質名、物質の各種性質、反応過程をまずは覚えます。一定レベルの暗記が済んだ状態で、ハイレベル演習に取り組み、思考問題に取り組みます。

というのも、難関大の化学の問題構成が「前半は基礎知識の問い」そして後半が「その基礎知識をもとにして、思考させる問題」となっているからです。

1.5 「化学の新研究」を使いこなせ!

「化学の新研究」という、難関大合格者御用達の参考書があります。

内容は大学教養レベルまでカバーしていて、高校化学を理解する上での強力なパートナーになってくれます。ただ700ページ以上というとてつもない分量があります。さすがに全部は読めませんし、全て読もうとしなくて構いません。

新研究は、「不明なことや理解できないことが出てきたら参照する」という使い方をすると良いです。わからない事項、あいまいな事項、参考書や教科書を読んでも理解できない場合は新研究を辞書として使いましょう。

「こんな分厚くて高度な参考書、本当に必要なの?」と思うかもしれませんが、化学で理解できない場合の最大の原因は「詳細な知識が得られていないこと」である。新研究でそれをカバーできます。

化学を勉強するときは、「化学の新研究」を手元においておきましょう!

 

2 化学の受験勉強は三段階に分けて考える

化学の受験勉強は、3段階に分けて考えます。理由は、よくありがちな「理論化学は結構やったので、入試レベルも多少解ける。でも無機と有機は全然覚えてないからできない…」というパターンを避けるためです。まあ最終的に全てできるようになればいいので、悪くはないですが、もっと効率の良い攻め方があります。

それが、3段階に分けて、「基礎→入試標準レベル→演習」と進めるやり方です。

化学は覚えることが多く、知識固めの重要度が高い科目ですが、3段階に分けることで知識定着の効率も上がります。また段階的に実力を上げていくことができるので、自分が今どの位置にいるのかも把握しやすくなります。

まずは3段階のイメージを掴みましょう。

2.1 第一段階:基礎知識網羅

まず第一段階として、基礎用語や基本的な計算問題をマスターします。この段階では難関大入試レベルにはまだ手を出さず、理論、無機、有機のすべての基礎事項を網羅します。到達レベルとして、センター試験満点をまずは目指します

というのも、特にセンター試験の化学は知識をまんべんなくブラッシュアップするのに適しているからです。計算問題も基礎事項の理解度を問う良問で構成されていて、基礎力を鍛える上でも効率がいいです。

2.2 第二段階:標準典型問題の網羅

センター試験レベルで全範囲の基礎を固め終えたら、標準典型問題を抑えていきます。いわゆる「難関大で頻出する問題」です。

なぜ典型問題をマスターしておくのかというと、化学の入試問題はほとんどネタが決まっているからです。有機化合物の構造決定も、金属イオンの分離も、酸化還元反応も、扱う物質が違っても計算や思考の流れは大体同じなのです。

なので、一通り典型問題をやっておくことで、「見たことあるパターン」が出題される可能性が高まり、高得点が可能になります

2.3 第三段階:実力養成演習

典型問題をマスターしたら、過去問や志望校同等レベルの他の大学の過去問に取り組みます。

化学で高得点を取れるかどうかは「問われている知識をいかにスムーズに繰り出せるか」にかかっています。なので、過去問などを利用して初見の問題に数多く取り組み、入試科学全範囲の知識をブラッシュアップしていくのです。

それでは、勉強の詳細な流れを説明していきます。

3 第一段階:基礎知識網羅の具体的な進め方

3.1 基礎知識網羅に適した参考書とは?

「基礎問題精講」がオススメです。

「基礎問題精講」を勧める理由は2つあります。

理由の1つ目に、「精講(基礎事項の説明部分)」が素晴らしいです。初めて化学を勉強する人でも十分に独学できますし、説明も魂魄にまとまっていてわかりやすいです。

理由の2つ目は、学習テーマ毎に良質な入試問題が掲載されていることです。基礎的で知識や理解をしっかりとチェックできる良質な問題によって、基礎事項を効率よく習得できます。

3.2 基礎事項を確認し、写経する

まずは「精講」の部分を読み、理解します。もし理解できない個所があれば、「化学の新研究」を参照しましょう。

理解できたら、「精講」の部分を写経します。「精講」の部分は口語になっているので、理論化学の場合は要約でもいいです。無機化学と有機化学は全文写経です。

3.3 テーマ毎に、例題を網羅的に理解する

「精講」の写経が終わったら、例題の解説を読みます。化学の場合は結構問題が解けたりするかもしれません。解ける場合は解いていいですし、分からなければすぐに解答を見て理解します

各章の中は「溶液の性質」や「酸と塩基」といった感じでテーマに分かれています。なので、このテーマ毎に区切って例題をマスターしていきましょう。

3.4 「何も見ずに解ける」状態になるまで繰り返す

テーマ毎に「精講の写経→問題理解」を済ませていき、テーマ内の問題がすべて終わったらテーマの初めの問題に戻ります。そして1問ずつ、解けるかどうかチェックしていきます。

ここでのポイントは「何も見ずに解けるかどうか」です。この基準でチェックしていき、OKなら○、ダメなら×を印をつけていきましょう。2周目は×の問題について、再度チェックしていきます。

全ての問題が「○」の状態になったら、基礎問題精講マスターです!

4 第二段階:「標準典型問題の網羅」の具体的な進め方

「基礎問題精講」をマスターし終えたら、次は入試標準問題に入っていきます。標準問題が完璧にできれば、基本的に入試では8割以上の得点が期待できます。標準問題マスターは超重要です。

4.1 解法パターン網羅に適した参考書とは?

オススメは「化学標準問題精講」です。

「化学標準問題精講」を勧める理由は2つ。

まず1つ目に、掲載問題の質が良いという点です。掲載されている問題は難関大の過去問です。現象や反応の本質を理解していないと立式できず、計算量も適度に求められる問題で構成されています。

2つ目に、102題という少なめの問題数で標準問題を一通り触れることができる点です。化学の参考書は他にも有名なものがありますが、この「標問」はかなり問題数が少なめです。それでいて頻出問題を一通り抑えることができるので、次の過去問演習などに比較的短期間で突入できます。「短期間で仕上げられる」のが有利な点です。

では、「化学標準問題精講」の具体的な進め方を説明します。

4.2 分野毎に完成させていく

「理論化学」「無機化学」「有機化学」と大きく3つに分けて、それぞれの分野毎にマスターしていきます。

3分野に分けると、それぞれ2~3週間で1周できる分量になるので、達成感が得やすいです。

4.3 参考書1周目:まずは理解に徹する

初めて取り組む1周目は、解こうとしていいんですが、解けない場合はすぐに解答を見てOKです。

「きちんと考える癖をつけなきゃ、知識も身に付かないんじゃないのか?」と不安になるかもしれませんが、大丈夫です。「知識のアウトプット」や「知識のブラッシュアップ」は最終段階で行います。

ここでの「標問マスター」の目的は、「典型問題を一通り押さえておき、難関大化学と格闘する基礎体力をつけること」です。解答を見て理解したら、解答を写経し、計算問題についてはきちんと手を動かしてきます。

4.4 参考書2周目:解き直して○×チェック

2周目は「解けるかどうかのチェック」を行っていきます。

例えば、理論化学53題を一通り理解し終えたら(=1周目が完了したら)、1番に戻って問題を解いていきます。
ばっちり解けた問題には「○」、ちょっとでもあいまいだったり計算ミスや勘違いをしたら「×」をつけておきます。「×」の問題に関しては解答を確認して、解き直します。

4.5 参考書3周目以降:“瞬殺できる”まで反復せよ!

3周目以降は、2周目で「×」だった問題を解き直していきます。「×」を「○」にしてOKな基準は「瞬殺できるかどうか」です。

計算問題であれば、問題文を読んですぐさま立式ができるかどうか。知識問題は、直接問われていない周辺知識も合わせて出てくるかどうか。3周目でもダメだった問題は「××」にしておき、4周目でまた解き直します。

全ての問題が「○」状態になったら、標問マスターは完了です!

5 第三段階:実力養成演習の具体的な進め方

基礎知識を押さえ、典型問題もマスターしました。いよいよ実力養成演習に入っていきます。

実力養成演習でやることは、「演習→知識まとめ」です。というのも、難関大の化学で高得点を取る秘訣は「細部まで知識をブラッシュアップすること」です。鍛えればどんな問題も即答できる状態になることができます。そのために必要なのが「演習→知識まとめ」を大量に繰り返すことなのです。

5.1 素材は大学過去問や模試過去問

演習の素材ですが、基本的には過去問を使います。過去問を最終演習用にとっておくなら、同レベルの大学の過去問を使うのがいいでしょう。正直、化学の入試問題は「大学それぞれの特色」というのがほとんどありませんので。

あるいは、最上位大学は「東大模試」や「早稲田模試」というのがあります。その模試の過去問が販売されているので、これを使うのもありです。

5.2 「演習→知識まとめ」の手順

演習手順として、以下のように進めるとよいです。

  1. まずは時間を測って解く。
  2. 正解した問題については、考え方や知識に間違いがないかチェックする
  3. 間違えた問題については、解説を読み理解し、覚えてない知識を明確にする
  4. 覚えきれていない知識について、専用の「化学覚えてないノート」を作ってそれにまとめる
  5. 1週間後を目安に、間違えた問題をもう一度解き直す

このようにすることで、あらゆる角度から化学全体の知識をブラッシュアップすることができます。

5.3 「安定して80%越え」を目指せ!

演習量の基準として、「志望校過去問、また同レベルの大学の過去問で安定して8割取れる状態」を目指しましょう。

化学8割というのは、どんなに難しい大学であっても時間をかければ必ず達成できます。「演習→知識まとめ」を繰り返して、化学で安定して高得点が取れるようになりましょう。それによって、他の科目に余裕が生まれます。

6 おわりに

以上が「難関大合格を手中に収める化学勉強法」です。

最初にも言った通り、化学は勉強すれば高得点を見込めます。

今回紹介した勉強法を参考に、化学をあなたの得意科目にしてください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です