ハーバーボッシュ法とは(触媒なども)

東大塾長の山田です。

このページではハーバーボッシュ法について解説しています。

是非参考にしてください。

1. ハーバーボッシュ法

1.1 ハーバーボッシュ法とは?

窒素と水素を触媒を用いて直接アンモニアを合成する方法のことをハーバーボッシュ法といいます。これはアンモニアの工業的製法です。

\(N_2 + 3H_2 ⇄2NH_3\)

この反応で使う触媒は四酸化三鉄\(Fe_3O_4\)です。

これから反応を起こす条件について説明しますが、このときルシャトリエの原理の考えを用います。ルシャトリエの原理について復習したい人は「化学平衡の法則とルシャトリエの原理」の記事で詳しく説明しているので参考にしてください。

 

1.2 反応が起こる条件

ハーバーボッシュ法は高温、高圧の状況下で反応を行います。

【温度】

アンモニアを生成する反応を熱化学方程式で表すと

\(N_2(g) + 3H_2(g) = 2NH_3(g) + 92kJ\)

となります。この反応は発熱反応です。したがって、温度を下げると平衡は温度を上げる方向、つまり、アンモニアが生成する方向に平衡は移動します。

そのため、この反応自体は低温で行った方がアンモニアの収率はよくなります。

しかしハーバーボッシュ法では高温で反応を行います。その理由は次の問題点のところで触れます。

【圧力】

アンモニアの生成の化学反応式は

\(N_2 + 3H_2 ⇄2NH_3\)

です。ここで、左辺と右辺の分子数を見てみましょう。左辺は窒素\(N_2\)が1個、水素\(H_2\)が3個なので合計で4個になります。一方で、右辺はアンモニア\(NH_3\)が2個です。

これより、ルシャトリエの原理から圧力を加えると圧力を下げるため、気体分子の総数が減少する方向、つまり、アンモニアが生成する方向に平衡が移動します。

そのため、この反応は高圧で行います。

 

1.3 問題点

ルシャトリエの原理の観点から低温・高圧にすることで平衡が右方向に移動し、アンモニアの生成量が増加すると説明しました。

しかし、ここである問題が生じます。

低温で反応させると平衡に達したときのアンモニアの生成量は多くなります。しかし、温度が低いので反応速度が小さくなり平衡に達するまでに時間がかかってしまいます。

そのため、効率が悪くなってしまいます。これを改善するために利用したのが\(Fe_3O_4\)という触媒です。触媒を使うことで高温下での反応を実現し、問題を解決したのです。

つまり、低温の方が1回の反応で生成されるアンモニアの量は多いが、反応速度が遅いため、高温にして何回も反応させた方が効率がよいということです。

 

2. まとめ

最後にハーバーボッシュ法についてまとめておこうと思います。

ハーバーボッシュ法

・ハーバーボッシュ法‥窒素と水素を触媒を用いて直接アンモニアを合成する方法、アンモニアの工業的製法

\(N_2 + 3H_2 ⇄2NH_3\)

・触媒‥四酸化三鉄\(Fe_3O_4\)

・反応条件‥高温、高圧

 

ハーバーボッシュ法の反応を起こす条件はルシャトリエの原理をしっかりと理解できていれば簡単だと思います。ルシャトリエの原理があいまいな人はこの機会に復習しましょう!

また、触媒は確実に覚えるようにしてください。

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