東大塾長の山田です。
このページでは、「純物質と混合物」について解説しています。
- 「純物質と混合物の違いは?」
- 「純物質と混合物の見分け方は?」
- 「純物質とか混合物って、例えば何があるの?」
といった疑問がすべて解決できるように、すべて解説しています。
ぜひ、勉強の参考にしてください!
1. 純物質と混合物の違い
まずは、そもそも物質はどのように分類できるのかを説明します。
1.1 物質の分類
上の図のように、物質は、大きく、「純物質」と「混合物」に分けられます。
さらに、純物質は、「単体」と「化合物」に分けられます。
物質は、必ず「純物質」か「混合物」のどちらかということです。
それでは、「純物質」と「混合物」について、詳しく解説していきます。
1.2 純物質とは?
純物質とは、1種類の物質(単体・化合物)だけでできているもののことです。
例えば、酸素(\( {\rm O_2} \))、窒素(\( {\rm N_2} \))、水(\( {\rm H_{2}O} \))、塩化ナトリウム(\( {\rm NaCl} \))などが純物質です。
純物質は、物理的な方法(ろ過、蒸留、分留、再結晶、抽出、昇華、クロマトグラフィーなど)では、分離できません。
1.2.1 単体
単体とは、1種類の元素だけでできている物質のことです。
酸素(\( {\rm O_2} \))、窒素(\( {\rm N_2} \))、銅(\( {\rm Cu} \))など、1種類の元素記号で表すことができるものが単体です。
1.2.2 化合物
化合物とは、2種類以上の元素からできている物質のことです。
水(\( {\rm H_{2}O} \))、塩化ナトリウム(\( {\rm NaCl} \))、硫酸(\( {\rm H_{2}SO_{4}} \))などが化合物です。
「単体」と「化合物」については、別の記事で詳しく解説します。
1.3 混合物とは?
混合物とは、2種類以上の純物質が混ざり合ったもののことです。
例えば空気は、純物質である窒素(\( {\rm N_2} \))や酸素(\( {\rm O_2} \))がただ混ざったものなので、混合物です。
海水も、水や塩化ナトリウムなどがただ混ざったものなので、混合物です。
混合物は、物理的な方法で、複数の純物質に分けることができます。
次は、「純物質と混合物はどうやって見分ければいいか?」について解説していきます。
2. 純物質と混合物の見分け方
「純物質」か「混合物」かどうか見分けるには、その物質の沸点や融点が一定かどうか調べれば、見分けることができます。
純物質は、それぞれの物質に固有の性質をもっています。
つまり、純物質の沸点や融点はその物質によって一定になります。
一方、混合物では、同じ純物質から成る混合物でも、混合する割合によって沸点・融点が異なります。
だから、調べたい物質の沸点や融点が常に一定ならば「純物質」、一定でなければ「混合物」だと、見分けることができます。
3. 純物質と混合物のまとめ
最後にもう一度、純物質と混合物の違いと、見分け方をまとめておきます。
- 物質は、大きく、「純物質」と「混合物」に分けられる。
- さらに、純物質は、1種類の元素から成る「単体」と、2種類以上の元素から成る「化合物」に分けられる。
- 純物質⋯沸点や融点、密度が、常に一定
- 混合物⋯沸点や融点、密度が、一定でない
以上が純物質と混合物についての解説です。
純物質と混合物の違いや、見分け方は理解できましたか?
入試では、「この中から混合物を選びなさい」や、「純物質を選びなさい」という問題が出題されることがあります。
純物質や混合物の意味をしっかり理解しておきましょう!