放物運動の公式

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東大塾長の山田です。

このページでは放物運動の公式について、そしてそこから広がる発展的な話についてまとめています!

ぜひ勉強の参考にしてください!

1. 放物運動について

1.1 そもそも放物運動って?

放物運動とは、斜めに投げ上げた物体が、空気の抵抗がないものとすれば(大学入試の問題は基本このパターンです)、重力により放物線を描く運動のことです。

日常生活でいえば、投げたボールが弧を描いて相手に届くときの軌道が良い例です。

1.2 実際に解いてみよう

それでは、実際にどのような運動になるのか考えてみましょう!

簡易のために、投射点を原点に取った以下のような図、初速\( v_{0} \)で\( x \)軸とのなす角が \(θ \) の方向に質量\( m \)の小球を投げ上げて、小球が\(x=x_1\)で再び地面に戻る場合を考えます。

まずは、投射された物体の空中での運動方程式を考えます。\( x \)方向、\( y \)方向の速度をそれぞれ\( v_{x} \)、\( v_{y} \)とすると、それぞれの運動方程式は

\[                                                                                                                     
\begin{cases}
m \frac{dv_{x}}{dt}=0  \\
m \frac{dv_{y}}{dt}=-mg   
\end{cases} 
\]

となり、これより\( x \)方向に等速度運動、\( y \)方向に加速度\( -g \)の、等加速度運動をすることがわかります。

次に上図の場合、初期条件は,

\[
\begin{cases}
x(0)=0\\
y(0)=0
\end{cases}
\]

\[
\begin{cases}
v_{x}(0)=v_{0}\cos\theta\\
v_{y}(0)=v_{0}\sin\theta
\end{cases}
\]

であり、\[\left( a_{x}, a_{y} \right)=\left( 0, -g \right) \]なので、上の加速度の式は

\[
\begin{cases}
v_{x}=v_{0}\cos\theta\\
v_{y}=v_{0}\sin\theta-gt
\end{cases}
\]

となり、これにより

\[
\begin{cases}
x=v_0\cos\theta・t\\
y=v_0\sin\theta・t-\frac{1}{2}gt^2
\end{cases}
\]

となることが分かります。

また、この二式から\(t\)を消去すれば、軌道の式として

\[y=\left(\tan\theta \right)x-{\frac{g}{(2v_0)^2\cos^2\theta}}x^2 \]

が得られます。

これらは、公式として頭に入れるのではなく、逐一導出できるようにすると良いでしょう!

次に、上の軌道の式から、物体が再び地上につく位置を求めてみましょう!

上式で \(y=0\)とすると、

\[x_1=\frac{2(v_0)^2\sin\theta\cos\theta}{g}=\frac{(v_0)^2\sin2\theta}{g} \]

となり、\(θ\)が\(45^{ \circ }\)のときに、飛距離が最大となることが分かります!これは覚えておくと便利です。

 

2. 自由落下について

次は自由落下について扱ってみましょう。

2.1 そもそも自由落下とは?

自由落下とは、物体が空気の摩擦や抵抗などの影響を受けずに、重力の働きだけによって落下する現象のことです。入試ではほとんどの場合で、空気抵抗がある場合は扱われません。真空中の落下と言い換えることもできますね。

2.2 実際に解いてみよう

今回は分かりやすくするため、以下のような図における状況を考えていきたいと思います!

 

最初高さ\(h\)にある質量\(m\)の小球が、そこから自由落下したとします。

このときの運動方程式は、先ほどの放物運動の時と変わらないので、初期条件と合わせると

\[
\begin{cases}
m\frac{dv_{y}}{dt}=-mg \\
v_{y}(0)=0, y(0)=h
\end{cases}
\] 

となります。    

したがって、初期条件に注意して等加速度運動の公式を用いると(不安な人は自分で微分積分を用いると良いでしょう!)、

\[v_{y}=-gt, y=h-\frac{1}{2}gt^2 \]

となることが分かります!

また、この式から、\(y=0\)のときの時間、速度はそれぞれ

\[
\begin{cases}
t=\sqrt{\frac{2h}{g}}\\
v_{y}=-g\times\sqrt{\frac{2h}{g}}=-\sqrt{2gh}
\end{cases}
\]

となることも分かりますね!

この結果についてもただ暗記するだけでなく、逐一導出できるようになることが理想です!

2.3 空気抵抗があったらどうなる?

今までは空気抵抗がない場合について扱ってきましたが、空気抵抗があったら運動はどのようになるのでしょうか?

鉛直落下運動の際に重力と空気抵抗がかかった場合について考えてみましょう!

空気抵抗は、地表のような空気密度の高いところでは速度 \(v\) に比例することが知られているので、今回は空気抵抗として \(kv\)として扱います。

このとき、運動方程式と初期条件は

\[
\begin{cases}
m\frac{dv_y}{dt}=-mg+kv_y\\
v_y(0)=0
\end{cases}
\]

この微分方程式を解くと、

\[v_y(t)=-\frac{mg}{k}(1-e^{-λt})\]

となり、これを\(v-t\)グラフに表すと以下のようになります。これは大学範囲なので導出できる必要はありません。

\(v_y(t)\)の結果と上の図からわかるように、\(t\)が大きくなると一定の速度に収束することが分かります。式から考えると

\[\displaystyle \lim_{x \to \infty} v_y(t) = -\frac{mg}{k}\equiv v_f \]

となります!この\(v_f\)を終端速度と言います。

 

Point
 

終端速度を出すだけなら、いちいち微分方程式を用いなくても出すことができます。

「速度が終端速度になる」 ⇒ 「加速度が0になる」、ということから、

\(v_y=v_f\)のとき\(\frac{dv_y}{dt}=0\)となるので、運動方程式より

\[-mg+kv_f=0 \qquad ∴v_f=-\frac{mg}{k}\]

となり、この方法からも終端速度を求めることができます。この方法は入試でも聞かれることが多いので、やりかたをマスターしておきましょう!

 

 

 

 

 

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