循環小数の表し方・分数に変換する方法

東大塾長の山田です。
このページでは、「循環小数の表し方・分数に変換する方法」について解説します

「循環小数とは何なのか?どうやって表すのか?」についてしっかり解説しつつ、
具体的に問題を解きながら、「循環小数を分数に変換する方法」を、丁寧に分かりやすく解説しています

「循環小数を分数に変換する方法」を手っ取り早く知りたい方は、「3. 循環小数を分数で表す方法」からご覧ください。

それでは、この記事を最後まで読んで、ぜひ循環小数の問題をマスターしてください!

1. 循環小数とは?

まずは、「循環小数とは何か?」について解説します。

循環小数とは、「いくつかの数字の配列が無限に繰り返される小数」のことです。

 

具体的には、次のような小数です。

循環小数の例
  • \( 0.333333 \cdots \)
  • \( 1.03030303 \cdots \)
  • \( 0.148148148 \cdots \) 

\( 0.333333 \cdots \)は、小数点以下の「3」が無限に続いていますね。

\( 1.03030303 \cdots \)は、「03」というかたまりが、無限に続いています。

\( 0.148148148 \cdots \)は、「148」というかたまりが、無限に続いています。

 

このような小数が、循環小数です。

 

2. 循環小数の表し方

次は、循環小数の表し方について解説していきます。

 

循環小数は、循環する部分の最初と最後の数字の上に「・」をつけて表します

循環している数字が1つの場合は、その数字の上に「・」をつけます

 

先ほどの例の循環小数を表してみると、次のようになります。

循環小数の例
  • \( 0.333333 \cdots = 0.\dot{3} \)
  • \( 1.03030303 \cdots = 1.\dot{0} \dot{3} \)
  • \( 0.148148148 \cdots = 0.\dot{1}4\dot{8} \)

以上が循環小数と、循環小数の表し方の解説です。

もう一度、循環小数の表し方をまとめておきます。

環小数の表し方まとめ

  • 循環部分が1つ…その数字の上に「・」をつける。
    【例】\( 0.333333 \cdots = 0.\dot{3} \)
  • 循環部分が2つ以上…循環部分の最初と最後に「・」をつける。
    【例】\( 0.148148148 \cdots = 0.\dot{1}4\dot{8} \)

 

3. 循環小数を分数に変換する方法

ここからは、循環小数を分数に変換する方法を、問題を解きながら解説していきます。

3.1 例題①

例題①

\( 0.\dot{7} \)を分数で表せ。

まず、循環小数を\( x \)とします

\[ x = 0.77777 \cdots \]

 

次に、小数部分を同じにするために、
ループ(循環)している桁数分だけずらしてあげます。

今回であれば1桁分、つまり\( x \)を10倍します。

\[ 10x = 7.77777 \cdots \]

 

すると、\( 10x \)と\( x \)の小数部分が、「(無限に続くが)“全く同じ”」になりますよね

ということは、両辺をそれぞれ引き算をしてあげると、小数点以下がすべて消えるという、ナイスなことが起こります!

\[
\begin{align}
よって、9x & = 7 \\
\\
\Leftrightarrow \ \ x & = \frac{7}{9} \\
\\
∴0.\dot{7} & = \frac{7}{9}
\end{align}
\]

となり、循環小数を分数に変換することができました。

 

もう一度、解答をまとめておきます。

解答

 

3.2 例題②

例題②

\( 0.\dot{2}\dot{7} \)を分数で表せ。

まずは、例題①と同様に、循環小数を\( x \)とします。

\[ x = 0.272727 \cdots \]

 

今回は、ループ(循環)している部分が2桁分です。

なので、2桁分ずらしてあげるために、100倍(\( 10^2 \)倍)します。

\[ 100x = 27.272727 \cdots \]

 

小数部分が同じになったので、引き算をしてあげると、きれいになります。

\[
\begin{align}
よって、99x & = 27 \\
\\
\Leftrightarrow \ \ x & = \frac{27}{99} = \frac{3}{11} \\
\\
∴0.\dot{2}\dot{7} & = \frac{3}{11}
\end{align}
\]

今回のように、\( \displaystyle x = \frac{27}{99}\)となり、分数が約分できることがあるので、注意が必要です

 

それでは、解答をまとめておきましょう。

解答

 

3.3 例題③

例題③

\( 1.\dot{4}3\dot{2} \)を分数で表せ。

まずは、例のごとく、循環小数を\( x \)とします。

\[ x = 1.432432 \cdots \]

 

今回は、ループ(循環)している部分が3桁分です。

なので、3桁分ずらしてあげるために、1000倍(\( 10^3 \)倍)します。

\[ 1000x = 1432.432432 \cdots \]

 

小数部分が同じになったので、引き算をしてあげると、きれいになります。

\[
\begin{align}
よって、999x & = 1431 \\
\\
\Leftrightarrow \ \ x & = \frac{1431}{999} = \frac{53}{37} \\
\\
∴1.\dot{4}3\dot{2} & = \frac{53}{37}
\end{align}
\]

今回も約分ができましたね。
必ず注意をしておきましょう。

 

もう一度、解答をまとめておきます。

解答

 

4. 循環小数の表し方・分数に変換する方法まとめ

最後に、「循環小数の表し方」と、「循環小数を分数に変換する方法」をまとめておきます。

循環小数の表し方まとめ

  • 循環部分が1つ…その数字の上に「・」をつける。
    【例】\( 0.333333 \cdots = 0.\dot{3} \)
  • 循環部分が2つ以上…循環部分の最初と最後に「・」をつける。
    【例】\( 0.148148148 \cdots = 0.\dot{1}4\dot{8} \)
循環小数を分数に変換する方法まとめ

  1. 循環小数を\( x \)する。
  2. 小数部分が同じになるように、10倍や100倍する。
  3. 引き算をして、方程式を解く。

以上が、循環小数の表し方・分数に変換する方法の解説です。
しっかりと理解できましたか?

循環小数を分数に変換する方法は、やり方を理解すればとても単純です。
必ずマスターしておきましょう!

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18件のコメント

0.013を分数で表したいのですが分からなくて教えてください。1と3の上に黒点がついてます

1.104を分数に表したいのですが分からないので教えてください。
1と4に黒丸が着いてます。
1.104104104…

X=1.104104……

1000X=104.104…….
−− X= 1.104…….
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
999X=103
X=990分の103

X=0.999999999999999・・・
10X-X=9
X=9/9
X=1
えー。。1=0.9999999999・・・
いいんすか?いいんすかこれで!?

x=0.3333…としたとき
3x=0.9999…となります。
そのため0.9999…が1でない場合
0.3333…も1/3にすることができません
また、
0.9999…という数字は(1以外の)他の数字と比べると必ずその数字よりも1に近い数字である性質があるといえます。
例えば、0.9999という数字は0.99999…よりは1に遠いことがわかります。
しかし、0.9999…=xとし、
x≠1とすると、
0.9999…はxと比べると0.9999…のほうが1に近いと言え、同じ存在である0.9999…という数字とxに違いが生まれる矛盾します。そのため、0.9999…=1であると言えます。
ややこしいですね。0で割れないように特殊なケースですね。直感に反しますがこういう事が稀にあります。逆に0.9999…≠1を証明できればノーベル賞ものです。諦めて受け入れましょう。
You Tubeで調べると解説している動画があるので見てみてはどうでしょうか。

いやこれは間違いです 

23.232323・・・・の時は、最初の 「2」と「3」の上に「・」を付けるのですか?

数字の上にドットを書くという表し方は理解しました。ところで読み方はなんと読めばいいのでしょうか?

割り算で割り切れないとき、商に同じ数字が出てきたら、そこまでの数がその後繰り返し出てくる(循環する)から、それ以上計算する必要はないと言われた気がしますが、正しいですか?

自分で調べわかりました。
商に「同じ数字が出てきたら」ではなく、「同じあまりが出たら」ですね。0.2323423234・・・となる循環小数もあるので。

Xが1.104104・・・なら1000xは1104.104104・・・
ではないですか?
それから1000x-x=1103をするので
999x=1103
x=999分の1103だと思います。

今更かもですが、、、
無理やりやってみたらできました!

 (15.555555…)↩︎0.1555555…×100
-( 0.1555555…)↩︎0.1555555…×1

0.155555…=X

 100X  15.55555…
-  X   0.15555…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 99X =15.4

X=154/990
=77/495

ではないでしょうか?!

77/495はもう1回11で割れるので、7/45ですね。

—-蛇足—-

小数点以下を合わせる方針で考えると、100倍したものと10倍したものを引き算するほうがきれいかも。

100x = 15.555…
10x = 1.555…
—————
90x = 14
x = 14/90
= 7/45

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