東大塾長の山田です。
このページでは、【数学ⅠA】の「三角比sin,cos,tanの面積公式と覚え方」について解説します。
三角比の面積公式は、証明を理解してしまえば簡単に覚えることができます。
公式の導き方を知り、三角比の基礎を固めましょう!
1. 三角比の面積公式
三角形の面積は、次のように三角比を使って求めることができます。
下の図の三角形の面積 \( S \) は、
\( \large{ \displaystyle \color{red}{ S = \frac{1}{2} ab \sin \theta } } \)
2. 証明
なぜこの式が成り立つのかを解説していきます。
上の図で、高さ \( h \) は
\( h = a \sin \theta \)
よって
\( \displaystyle S = b \times a \sin \theta \times \frac{1}{2}\)
∴ \( \displaystyle \large{ \color{red}{ S = \frac{1}{2} ab \sin \theta } } \)
よって、公式を導くことができました。
とても簡単に導くことができるのがわかったと思うので、証明ごと覚えましょう。
そうすれば、絶対に忘れなくなります!
3. 三角比の面積公式を使った例題
それでは、具体的に問題で三角比の面積公式を使ってみましょう。
3.1 例題1
下図の三角形の面積を求めよ。
この問題は、公式で一発です。
【解答】
\( \begin{align}
\displaystyle S & = \frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 5 \cdot \sin30^\circ \\
\\
& = \frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 5 \cdot \frac{1}{2} \\
\\
& = \color{red}{ \frac{5}{2} \cdots 【答】 }
\end{align} \)
3.2 例題2
下図の三角形の面積を求めよ。
まず \( \sin \theta \) の値を求める必要があります。
3辺の値がわかっているので、余弦定理で \( \cos \theta \) の値を求めてから、次に \( \sin^2\theta + \cos^2 \theta = 1 \) を使って \( \sin \theta \) の値を求めます。
【解答】
余弦定理より
\( \begin{align}
\displaystyle \cos\theta & = \frac{5^2 + 7^2 – 3^2}{2 \cdot 5 \cdot 7} \\
\\
& = \frac{13}{14}
\end{align} \)
よって
\( \begin{align}
\displaystyle \sin\theta & = \sqrt{1-\cos^2\theta} \\
\\
& = \sqrt{1-\left( \frac{13}{14} \right)^2} \\
\\
& = \frac{3\sqrt{3}}{14}
\end{align} \)
したがって
\( \begin{align}
\displaystyle S & = \frac{1}{2} \cdot 5 \cdot 7 \cdot \sin\theta \\
\\
& = \frac{1}{2} \cdot 5 \cdot 7 \cdot \frac{3\sqrt{3}}{14} \\
\\
& = \color{red}{ \frac{15\sqrt{3}}{4} \cdots 【答】 }
\end{align} \)
4. 三角比の面積公式まとめ
以上が、三角比の面積公式の解説です。
今回解説した例題のように、「高さが未知な三角形の面積」を求めるときに、三角比の面積公式が活躍します。
公式の導き方も含めて、ばっちり覚えておきましょう!
面積の公式の証明でいきなり1/2が出てくるのはなぜですか?
三角形の式が間違ってるのですか?
三角形の公式だよ。
底辺=b 高さ=a sinθ
三角形の面積の公式だよ。
(底辺)✖️(高さ)✖️1/2
↑ ↑
b a sinθ