必要条件と十分条件の意味と覚え方【問題付き】

東大塾長の山田です。
このページでは、必要条件と十分条件」と、その覚え方も含めて、わかりやすく解説していきます
また、最後にはセンター試験の過去問を実際に解きながら、解説をしています。

「必要条件・十分条件」は、大学受験では頻出問題です。
実際、センター試験ではほぼ毎年「必要条件・十分条件か」を答える問題が出題されています。

このページを最後まで読んで、「必要条件・十分条件」の考え方をしっかりと理解して、必要条件・十分条件をマスターしましょう!

1. 必要条件と十分条件

「命題」や「真偽」などの用語の意味が曖昧な人は、まず「命題をわかりやすく説明」の記事から確認してください。

「命題」とは?真偽と逆・裏・対偶をわかりやすく説明してみた

2018年11月12日

それでは、必要条件・十分条件・必要十分条件について、順を追って説明していきます。

1.1 必要条件と十分条件とは?

まずは必要条件と十分条件の定義を確認します。

 

\( p \Rightarrow q \)が真のとき

  • \( p \) は \( q \) の十分条件
  • \( q \) は \( p \) の必要条件

といいます。

 

  • \( p \) は \( q \) が成り立つには十分な仮定 \( \longrightarrow \) \( p \) は \( q \) であるための十分条件
  • \( q \) は \( p \) から必然的に導かれる結論 \( \longrightarrow \) \( q \) は \( p \) であるための必要条件

ということです。

 

例えば、

「新宿 \( \Rightarrow \) 東京」

という命題、これは真ですね。

 

「新宿」であることは「東京」であるための十分条件です。

↓ 砕いていうとこんな感じ ↓

新宿」なら、それだけで「東京」ってことは十分わかるよね。

 

一方、「東京」であることは「新宿」であるための必要条件です。

↓ 砕いていうとこんな感じ ↓

「新宿」であるためには、少なくとも「東京」である必要があるよね。少なくとも東京じゃないと話にならないよね。

 

1.2 必要条件と十分条件の覚え方2パターン

ことばだけだと、「あれ?結局どっちがどっちだっけ?」となりかねませんよね。

必要条件と十分条件の覚え方があるので紹介しておきます。

 

覚え方①

\( p \Rightarrow q \)の「\( \large{ \Rightarrow } \)」に注目します

「\( \large{ \Rightarrow } \)」の、左側の部分に十分のを、右側の部分に必要のを当てはめるイメージです。

左の「十」の方にある \( p \) が十分条件、右の「必」のほうにある \( q \) が必要条件となります

 

覚え方②

「十分条件」\( \Rightarrow \)「必要条件」なので、単純に

矢印の向きに
じゅう(十)
\( \longrightarrow \)よう(要)

と覚えることです。

 

しっくりくる方、覚えやすいほうで覚えてくださいね。

ただし、「1.1 必要条件と十分条件とは?」で解説したように、意味をしっかり理解をしておきましょう

 

1.3 集合と必要条件・十分条件の関係

条件 \( p,q \) を満たすものの全体の集合をそれぞれ \( P,Q \) とします。

\( p \Rightarrow q \) が真のとき、\( P \subset Q \)となり、\( Q \) が \( P \) を包み込む包含関係になります。

 

「新宿 \( \Rightarrow \) 東京」の例をベン図にしてみると、わかりやすいと思います。

\( p \) の集合は「新宿」、\( q \) の集合は「新宿、渋谷、池袋、お台場、浅草、六本木、…」となり、ベン図が下のようになります。

 

「\( x \lt 1 \) ならば \( x \lt 3 \)」

のような、数式の真の命題でも確認してみましょう。

 

「\( x \lt 1 \)」を数直線で書くとこうなります。

そこに「\( x \lt 3 \)」を重ねてかくと、「\( x \lt 1 \)」を含むかたちになりますね。

 

1.4 必要十分条件と同値

必要十分条件とは、その名の通り「必要条件でもあり、十分条件でもあるもの」のことです。

 

つまり、「\( p \Rightarrow q \)」と「\( q \Rightarrow p \)」がともに真であるとき、「\( p \Leftrightarrow q \)」となり、

  • \( p \) は \( q \) であるための必要十分条件であり、
  • \( q \) は \( p \) であるための必要十分条件である

といいます。

 

また、このとき \( p \) と \( q \) は互いに同値といいます。

(「\( \Rightarrow \)」…同値)

 

2. 必要条件と十分条件の問題を解いてみよう

(2017 センター)

問①

問①

\( q \) は \( p \) であるための……?

まず、条件を整理します。

  • \( p:x=1 \)
  • \( q:x^2=1 \Leftrightarrow x= \pm 1 \)

となります。

 

次に命題を調べます。

  • 「\( p \Rightarrow q \)」…真(→ \( q \) は \( p \) の必要条件)
  • 「\( q \Rightarrow p \)」…偽(→ \( q \) は \( p \) の十分条件でない)

 

したがって、答えはa. 必要条件だが十分条件でない」となります。

 

こんがらがってしまいそうになったら

で確認しましょう。

 

問②

問②

\( \overline{p} \) は \( q \) であるための……?

  • \( \overline{p}:x \neq 1 \)
  • \( q:x= \pm 1 \)

となるので

  • 「\( \overline{p} \Rightarrow q \)」…偽(→ \( \overline{p} \) は \( q \) の十分条件でない)
  • 「\( q \Rightarrow \overline{p} \)」…偽(→ \( \overline{p} \) は \( q \) の必要条件でない)

 

したがって、答えはd. 必要条件でも十分条件でもない」となります。

 

問③

問③

\( ( \ p \ または \ \overline{q} \ ) \) は \( q \) であるための……?

\[ \begin{align}
( p \ または \ \overline{q} \ ) & \Leftrightarrow (x=1 または x \neq \pm 1) \\
\\
& \Leftrightarrow x \neq -1
\end{align} \]

と整理することができるので

 

  • 「\( p \ または \ \overline{q} \Rightarrow q \)」…偽(→ \( p \ または \ \overline{q} \) は \( q \) の十分条件でない)
  • 「\( q \Rightarrow p \ または \ \overline{q} \)」…偽(→ \( p \ または \ \overline{q} \) は \( q \) の必要条件でない)

 

したがって、答えはd. 必要条件でも十分条件でもない」となります。

 

問④

問④

\( ( \ \overline{p} \ かつ \ q \ ) \) は \( q \) であるための……?

\[ \begin{align}
(\ \overline{p} \ かつ \ q \ ) & \Leftrightarrow (x \neq 1 かつ x= \pm 1) \\
\\
& \Leftrightarrow x=-1
\end{align} \]

と整理することができるので

 

  • 「\(\overline{p} \ かつ \ q \Rightarrow q \)」…真(→ \( \overline{p} \ かつ \ q \) は \( q \) の十分条件)
  • 「\(\overline{p} \ かつ \ q \Rightarrow q \)」…真(→ \( \overline{p} \ かつ \ q \) は \( q \) の必要条件でない)

 

したがって、答えはb. 十分条件だが必要条件でない」となります。

 

3. 必要条件・十分条件のまとめ

さいごに、必要条件・十分条件のまとめをします。

十分条件・必要条件の重要事項まとめ

  • 必要条件・十分条件…\( p \Rightarrow q \)が真のとき
    • \( p \) は \( q \) の十分条件
    • \( q \) は \( p \) の必要条件
    • \( P \subset Q \)

 

  • 覚え方①
  • 覚え方②

矢印の向きに
じゅう(十)
\( \longrightarrow \)よう(要)

 

  • 必要十分条件…必要条件でもあり、十分条件でもあるもの。「\( p \Leftrightarrow q \)」と表し、\( p \) と \( q \) は互いに同値という。

 

以上が、「必要条件・十分条件」の解説です。

「必要条件・十分条件」はきちんと理解し、条件を整理できれば確実に解ける問題ばかりです。

 

どんどん練習を重ねて、必要条件・十分条件を得点源にしてください!

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